ここが変だよ!WEB小説~面白ポイントからツッコミまで~

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WEB小説投稿あるある②モンスター読者との戦い

「WEB小説投稿あるある①毎日投稿が当たり前」に引き続き、今回は②と題して以下の内容に触れることにする。

クレーマーにトラウマを植え付けられた経験のある作者諸君は、閲覧注意である。

 

2.モンスター読者との戦い

遭遇したことのない方からすれば、「どういうこと?」となる話だろう。

作品あるいは作者へのクレーマーから粘着まで、ここでは便宜上、モンスター読者と呼ぶことにする。概ねの分類は以下の通りである。

①こうしたらいいんじゃないですか?アドバイスモンスター

②これおかしいんじゃないですか?いちゃもんモンスター

③下手くそは書くな!けしからん!お客様モンスター

 

①こうしたらいいんじゃないですか?アドバイスモンスター

ここだけ聞くと、いやいやありがたいことだぞと思う人もいるだろう。

こうした方がいいですよとアドバイスをくれるなんて、親切な人じゃないか、と。

実際、読み手としての感想やアドバイスをもらいたい作者もいるだろう。実際、筆者もそういった依頼を受けることはある。

ここで言うアドバイスモンスターとは、

頼まれてもいない助言、もとい"ご意見"を振りかざし、あまつさえ自分の思い通りにならないと激怒する……

そんなタイプのモンスターである。

絡まれたことのある作者はブロックして逃げるか、作品を封印してしまうことになるほど追い詰められる場合もあるほどの強敵だ。

軽く濁して書くが、今まで目撃したことのあるモンスターの一部を例として挙げていく。

 

Ⓐ「ヒロイン、交代させましょう。今のサブヒロインをメインにした方が、絶対に人気が出ますよ」

 

お前の好みやんけ!!!

としか言いようがない。

この場合、無視してメインヒロインで進行していくと、粘着モンスターに進化するケースもあって厄介だ。

 

Ⓑ「どうして〇〇を追放したのですか。好きなキャラだったのに残念です。復活させてください。そんな展開だと読者が離れますよ」

 

もはや脅迫である。だが、これもⒶと同様に自分の好みで言っているに過ぎない。

どんなに理由をつけていたとしても、そんなに展開が気に入らないのであれば

お前が自分で書けばいいだろ

の一言である。

あくまで他人の作品であり、そしてその作品は趣味で書かれていることを忘れてほしくないものだ。

 

 

②これおかしいんじゃないですか?いちゃもんモンスター

Twitterなどでもたまーに話題に上がるような、〇〇警察と大差ない。ついでに警察は国家組織なので、どちらかといえば自警団であるが、防犯組織でもないのでいっそ逆に「ギャング」でいい気がする。

この世界に仏教はないですよね? じゃあ袈裟懸けって言葉はおかしくないですか?」やら「猫に小判? え、ここってファンタジー世界観で、しかも西洋が舞台ですよね?」やら「語源をご存じないんですか? 調べてから書いてください」というシンプルなものまで、細かく探していけばいくほど枚挙に暇がない。

もちろん、『~~せざるを得ない』を『~~せざる負えない』など明らかな誤用や誤字に関する指摘は該当しない。あくまで、「それはそれとして作品の世界観を楽しめばええやろ」レベルのものである。

現代日本の学園モノ漫画に、ピンクやら黄色やら赤やらオレンジやらの髪をした学生が登場することは珍しくないだろう。いわゆる漫画的表現だ。

それを小説で行っていると思えば良いのである。ファンタジーとはそういうものだ。現実が見たいのであれば、今すぐ手元の端末なり何なりを放り出して外に出た方がいい。

それでも、どうしても気になって読んでいられないという人は、

普通にその作品が向いていないので閲覧を終了した方がいい。

中には読んでいてどうしても受け入れられなかったのか、感想などで作者に対して

「主人公はどうして〇〇しなかったのですか。おかしいですよね。理由を説明してください。」

「説明になっていません。納得できません」と食い下がる読み手も存在する。

今まで何人か見てきたが、すべてに共通して

お前を納得させるために書いてないが正解だとしか思えない。

 

 

③下手くそは書くな!けしからん!お客様モンスター

金を払っているわけでもないというのに、なぜかお客様スタンスになっているモンスターである。

場合によっては「マイナス評価させろ!」とキレていることすらある。

上手い作品を読みたかったのだろうか。

なら、プロの本を読むことをおすすめする。

好みの作品を読みたかったのだろうか。

なら、文句をつけている時間を検索に費やす方が良い。

現実世界でのストレスを発散しているのだろうか。

勘弁してくれ。

 

「お客様は神様だ」とはよく聞く言葉だが、これは元々演歌歌手の三波春夫氏が言っていたもので、めちゃくちゃ簡単に言うと『お客様を神様だと思いなさい。そうしないと本当の芸なんてできませんよ』という意味である。あくまで舞台に立つ側が、お客を前にしてそのような心で挑みなさいという話なのである。

 

もしモンスターとは何事だ! 自分は読んでやっているのだ!と怒っている読者がいるのであれば、金銭の支払いがあったとしても読者と作者は同等であると言わせていただきたい。

読者が金を払い、作者は作品を提供する。これは対価の交換である。

作品が提供された時点で、金を支払った分の対価を読者は受け取っている。これがサービスだろうが売り物だろうが、そこは何も変わらないと筆者は考えている。もし、それでも尚も特別な扱いを受けたいのであれば、特別な対価を差し出すよりほかにない。

 

読み手がいなければ確かに作品は埋もれてしまう。だが、書き手がいなければ、読み手はそもそも作品に出会うことすらできない。読み手と書き手はそれぞれ共存関係にあるといって良い。いずれか一方だけが上の立場というわけではないのである。

 

また、読み手に読む・読まないの自由があるように、書き手にも書く・書かないの自由はあるのだ。

モンスターにも言葉が通じるタイプがいることを願うしかない。