「なろう系」がWEB小説を衰退させたのか?~漫画版から見る人気の偏り~
前回の記事から一年が経過した。
X(Twitter)のアカウントが凍結されたことを皮切りにやる気が消失していた。
2025年2月すら半ばを過ぎたことに愕然としつつ
そろそろ新しい記事を書く気分になった。が、では何を書こうか。それが決まらない。まずは決めなければ。
というわけで、はてさて、このブログでは何が読まれているのかを確認してみることにした。
まずは画像でドン!

ドン!

ドドン!

圧倒的にこの記事なのである。
なるほど。というわけで、今後もブログの方針は大きく変えずに進もうと思う。
WEB小説界隈は、特に小説家になろうの衰退、女性向け化、なろう系の台頭によるマンガ・アニメ界の盛衰など、さまざまな話題が出ている。小説家になろうが「日本最大級」を謳っていることは確かであり、またWEB小説といえば!という存在であったことも事実。
だとして、小説投稿サイトは既に民間から企業まであまた存在しており、現状の「小説家になろう」にどこまで影響力があるのかは謎である。
今回は、「小説家になろう」発祥(と思われる)作品がどうなっているのかについて触れていこう。
1.そもそも「なろう小説」は、まだ人気なのか
「なろう系」とは、そもそも小説家になろうから発生した小説の傾向を示すものだと思うが、「今やカクヨム発のなろう系小説」など1ジャンルとなっている認識は、それほど間違いではないだろう。
また、「チーレム」「悪役令嬢」「ナーロッパ」などなど関連する言葉には、侮蔑も含めてさまざまあるといえる。
そんないわゆる、なろう系を含む「なろう小説」の人気はいかほどのものか。今回は、漫画化された作品から探ってみよう。
まずはこちら。

出典:ピッコマ|総合最新ランキング(2025/02/21 1:30)
これは、2016年4月に開始したカカオジャパンのサービス「ピッコマ」のランキングである。
1位は「オタクに優しいギャル」というネットミームがタイトルにバリバリに入っている作品で、青年漫画雑誌『月刊コミックゼノン』発のため、非なろうとしよう。
2位はタイトルからもしかして?と思ったが、なろうでもムーンライトでも検索には上がらない。原作者のXを確認したところ、原作を書いたとの記載から小説からの発生ではなさそうだと判断した。よって非なろうである。
3位の「99回断罪されたループ令嬢ですが今世は「超絶愛されモード」ですって!? ~真の力に目覚めて始まる100回目の人生~」はループ×令嬢モノの作品で、なろうに掲載されていることが確認できた。(全14話で完結済なので原作読みのハードルも低い)
そして4位の「異世界チートサバイバル飯」、異世界そしてチートとくれば、もうなろう小説だろうと決めてかかったら確かにあった。確認が簡単でとてもありがたい。(こちらも完結済だが、100話超えだった)
5位はヤングジャンプ掲載、7位はTwitter連載から火が付いた作品、9位は異世界モノだがComicWalker掲載作品である。
はてさて、これは期待できそうだと確認してみたら、お見事。
6位「ほのぼの異世界転生デイズ」
10位「後悔するならご勝手に~あなたの選んだ聖女様とどうぞお幸せに~」
実にトップ10のうち、半数がなろう小説から誕生しているのである。
確かに強い。人気が出ている。と、見えてもおかしくはない。(なお証拠確保のために作品へリンクしているが、離脱せずに記事を読んでほしい)
だが、1サイトだけでは偏りが出るだろう。というわけで、もうひとつ。


出典:【2025年01月】月間 漫画ランキング|漫画多すぎ!無料も多すぎ!業界最大級のコミックシーモア(2025/02/21 2:00)
これは、2004年8月からNTTソルマーレ株式会社が提供しているサービス「コミックシーモア」のランキングである。
はてさて、ぱっと見た感じで予想はついているかもしれないが、何事もきちんと確認は必要である。というわけで見ていこう。
1位「ベル・プペーのスパダリ婚約~「好みじゃない」と言われた人形姫、我慢をやめたら皇子がデレデレになった。実に愛い!~」は現役バリバリである。
2位「おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中! 」もなろうに掲載されている。
3位「元婚約者から逃げるため吸血伯爵に恋人のフリをお願いしたら、なぜか溺愛モードになりました」も、期待を裏切ることなく掲載されていた。
4位「俺だけレベルアップな件」はいかにもなタイトルだが、発祥は韓国のWEBサイトであった。惜しい。
5位「聖女の魔力は万能です」も堂々としたものである。
6位「うちの夫、やばくないですか? 」はレディコミにありそうな不動の話題だろう。
7位「拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます」もなろうにありそうな気配だったが、どうやらカクヨム掲載作品らしい。
8位「メダリスト」は『月刊アフタヌーン』掲載作品、10位「融点」は日本設定に置き換えているらしいがロマンス小説を原作とした韓国発の漫画である。
間に挟まれた9位「無自覚な天才少女は気付かない」もなろうに掲載されていた。
非なろうだったのは、5作品。つまり……ピッコマに引き続きトップ10のうち、半数はなろう小説から誕生している。
ピッコマと全く同じ結果になってしまったが、それよりもトップ10で少年マンガ1作品・青年マンガ1作品しかないことにも注目したい。
女性向けが強いのか、男性向けが衰退しているのか。読み手が女性向けを好むようになってきたのか、読み手に女性が多いのか……ともあれ、そう。「小説家になろう」が女性向けになっているのでは?と同じ現象が起きつつある気配を感じるのである。
結論から言うと、「なろう作品」は漫画になっても人気だ、ということがいえる。強い。
2.「なろう系」がWEB小説を衰退させたのか?
結論から言うと、何をもって衰退とするのかについて議論が必要である。
が、そんなことを言っても仕方がないため、ここでは「なろう系のせいでつまらなくなった」という論調について取り上げてみよう。
正直なところ消費者側の意見として「飽きた」ということは十分にあり得る。
だが、それは逆に言うと「摂取し続けたから」ともいえる。つまり、今時点で飽きてしまっている消費者は流行り始めたときにたっぷりと読み尽くしてしまったのだ。
いやいや、そんなことはない。昔はもっと面白かったのだ。という人もいるかもしれない。
面白くなくなったことを「なろう系」のせいだというのなら、こう言い換えられるのではないか。「多様性が失われてしまった」と。
もっといろんな展開が読みたいのに、同じ展開ばかりだ!
チートにハーレム、最強、追放、溺愛、婚約破棄……どれも似たり寄ったりじゃないか!!
テンプレ展開ばかりでつまらない!!!
ということが多様性の喪失であり、ひいてはWEB小説界隈の衰退である、とするのなら、一旦ちょっとストップしてほしい。
シンプルに考えてみよう。
「そもそも昔からテンプレはあったよね?」という話である。
勧善懲悪、最後は必ずヒーローに倒される悪役。さらわれてしまったヒロインを助け出すヒーロー、地球のピンチのために立ち上がる男達……枚挙に暇がないため、ハリウッド映画でも思い浮かべてほしい。大筋は同じである。
消費者だって、いわゆるお約束展開を期待している。シルベスター・スタローンには筋肉バキバキで勝ち抜いてほしいし、エディ・マーフィには明るくてうるさくしていてほしいし、みたいなものである。
ヒーローがいてヒロインがいて、悪役がいる。ヒロインがたくさんいたらハーレムだ、悪役側を描いたらスピンオフだ、となるだけで、別に誰が主役だろうが問題にならない。
スタートとゴールが同じであっても、途中経過が違ったら別のストーリーになる。ならば、ここもやはり問題ない。最後はすっきり終わりたい。ハッピーエンドで締めたい。そうやって作品を選ぶことだってあるだろう。
では、「なろう系」や「なろうテンプレ」がウザがられる理由はどこにあるのか。
ランキングに溢れるから
シンプルにこれではないだろうか。特定の要素・展開・話題・構成……それらが面白くないやらつまらないやら飽きたやら、そんな話ではない。ランキングに溢れかえって、似た要素を延々と見せつけられてしまうから「どれもこれも同じ」に見えて「多様性がなくなった」と感じ、「つまらない」と着地してしまうのではないだろうか。
今やお決まりの「ざまぁ系」も最初はスカッとしたのではないか。
だが、ひとつ有名な作品やヒット作品が生まれると、こぞってそれを真似したり模倣したりする作品が現れることも事実。そうなってくると、ランキングはそれら一辺倒に染まってしまう。
それも、例えば「異世界転移」だけを真似たのであればまだしも、おむすびころりんやらアリスのように穴に落ちて異世界に転移しても良いのに、ヒット作品と同じくトラックに轢かれたくなってしまうのである。トラックの運ちゃんが可哀想だろう。
大筋が同じなだけなら、展開次第でどうとでもなる。が、展開すら同じ作品がズラッと並んでしまったら、そら飽きるよなとは思う。
これは「なろう系」やテンプレ展開が悪いというよりも、見せられ方の問題ではないだろうか。
3.小説投稿サイト「ランキング」の問題点とは?
ヒット作品に引き寄せられた読者が似たような作品を評価するのだから、ランキングがヒット作品と類似した、あるいは一致する要素や傾向を持つ作品一色に染まってしまうこと自体は仕方がないかもしれない。ただ問題なのは、「流行りや流行った作品・ジャンル」ではないものとの出会い方がないことにある。
この世にはスコッパーなる人々もいるが、「掘り出さないと見つからない」時点でランキングが作品探しの役に立っていないとすら言える。特に特定のジャンル・展開の作品に染まってしまったら、もう手の施しようもないだろう。
それなら検索すればいい?
もちろん、そのための機能はある。ごもっともだろう。
だが、ヒット作品の模倣は随所に至る。キーワードしかり、あらすじしかり、タイトルしかり。もう逃げ場などないのである。こうなってくると、「うちの作品はよそとは一味違うよ!」という作品でさえもどんどん埋もれてしまうのだ。
ここで少し難しいところだと思うのが、例えば「異世界転移」とひとくくりにされても、実は多様な作品があることが明確であったとしても、探し出すことが難しい点にある。
読む作品を掘ることを趣味としているのであればまだしも、読みたい作品をさくっと探して読みたい人にとっては、ランキングが頼りなのに機能していないのである。
こうなったら 無作為オススメ作品 でも並べてくれた方がよほど有益かもしれない。
今回はリハビリがてらの記事のため、ここまで。
漫画のランキングでも女性向けに塗り替わりつつあることが判明したため、「そもそもWEB小説界隈は女性向けでは?」あたりを調べてみるのも良いかもしれない。
ラノベ市場は変わったのか?~"大人向けになった"は真実か~
というわけで、今回は表題の通り
ライトノベルの読者層について触れていこうと思う。
ちなみに文庫本かそうではないか、ライト文芸は小説かラノベかなどの細かい点は無視する。そういったものは専門家にお願いしたいことである。
1.ラノベはもはや「大人のコンテンツ」?
さて、そもそもラノベは「大人向けになった」のか?
それとも、単に「読み手の年齢が上がった」のか?
という問題があるが、ここは考察と議論と偏見の余地がたっぷりとあるだろう。
例えば、東洋経済オンライン「意外と知らない「ライトノベル」ブームの現在 いったい誰が、何を読んでいるのか 」(2018.3)では、以下のように述べられている。
「学生から社会人へと成長してもライトノベルが読まれている」ことから読み取れるのは、10代の頃にラノベにハマった人が大人になっても読み続けているのでは?ということである。とてもシンプルな話、読者の高齢化である。
別に「大人向け」の内容だから読んでいるのではない。好みが変化していないといえる。
この結果を以ってして、「だから最近のラノベは大人向けだ!」とは言えない。10代の若者だけのものではなくなったことは確かだろうが、それだけでは若者の車離れならぬ若者のラノベ離れ、つまり単なる読者の高齢化である。
次に、リアルサウンドの記事「ラノベ市場、この10年で読者層はどう変わった? 「大人が楽しめる」作品への変遷をたどる」(2020.11)を見てみよう。
- 2000年代以前、売れていたラノベ作品は少年少女が登場する物語
- 性や暴力描写は少年マンガと同等に抑えられていた
- 書籍化されたWEB小説の読者が30代から40代であることも珍しくなかった
- ラノベのセオリーからは外れた年齢層の主人公が出てきた
- セオリーから外れた年齢層の主人公でもヒットするようになってきた
こちらも正直なところ、10代の頃にラノベにハマった人が大人になっても読み続けているのでは?ということは言える。
ただ、2018年の記事と異なるのは、「主人公の年齢が上がっていること」に着目している点である。
つまり、10代のときにラノベを読んでいた人が大人になっても読んでいるだけであれば、「主人公は少年少女」で良いはずなのだ。好みが変わっているのでは?ということである。
では、どうして主人公は少年少女から大人に変わってしまったのか。
それは恐らく、読み手が大人になったことで感情移入しやすい主人公の年齢層が上がったのではないだろうか。
10代のときは20代が大人に見えたものだ。
26歳? もうオッサンじゃん!!!みたいなものである。恐ろしい世代だ。
確かに中学生から見た26歳の社会人は立派な大人である。しかし、26歳になってしまえば分かるだろうが、存外20代なんて赤ちゃんと大差ない思っていたほど"大人"ではない場合がある。
36歳を見れば大人だと感じ、16歳を見れば若いと感じる。
3歳児が0歳児を見て「赤ちゃん!」と言っていると、君だって赤ちゃんだろ……という気持ちになるのと同じような気がする。
上はいつまでも上、下はいつまでも下。当然のことである。
10代の頃に大人だと思っていた20代。しかし自分が20代になれば、途端に30代が大人だと感じるだろう。「自分はもう大人だ!」などと思っていた10代の頃を振り返ると、まだまだ青臭かったな、なんて感じるかもしれない。
つまり、ラノベが大人向けになった!とはまだ言えない。
ただ、大人と呼ばれる年齢層の人間がラノベを読んでいるということはいえるだろう。
2.本当に「最近になって」ラノベは大人のものになってきたのか?
さて、「1」で取り上げた記事を見てくれた人は分かると思うが、これらは何となく1990年代・2000年代・2010年代で分かれているような書き方をされているように読み取れる。
そりゃ1990年代に子どもなら2010年代で大人になっている。だからこそ、「読者の高齢化では?」という話になるのだ。
日刊SPA!の記事「【ライトノベル市場】主な購買層は30代男性 」(2013.2)では、タイトルの通り「主な購買層は30代男性」と結論づけている。2013年時点で、だ。
既に10年前の話であり、2024年現在で彼らは40代男性になっているはずだろう。
では、現在は40代男性が一番ラノベを読んでいるのか?
(購買層と読者層では微妙に異なるため、比較対象とするのは多少乱暴ではある)
ということで軽く調べてみた。
あった。調査結果があった。手間が省けた。有難い。
サンプル数は1,970人で、男性978人女性992人と大きな差はない。
年代についても、下記の通りでそもそも特定の年齢層が多いやんけ!ということではなさそうだ。
◇年齢
15~19歳:330人
20~29歳:333人
30~39歳:330人
40~49歳:318人
50~59歳:329人
60~69歳:330人
男性100人に聞いて女性には10人にしか聞いていないからそもそも意味がないデータやんけ!ということもなく、10代にはほとんど調査をかけてないデータだなということもなさそうなので、こちらのデータを活用させていただくとしよう。

出典:ラノベ利用実態調査 20代の支持が高い 人気ジャンルは恋愛・ミステリー 読むなら紙より電子が過半数 -Appliv TOPICS
こうしてみると、ボリュームは10代20代にありそうな雰囲気ではあるが、「読んだことがあるか?」という質問なのがミソだろう。一度読んだことがある程度であっても、読み続けている場合であっても、買っている場合も買っていない場合も、『YES』と答えることができるのだ。
次に、「わからない」と答えている数もそれなりにあることから、「そもそもこれってラノベなの?」と思って読んでいる説も浮上する。『重厚なファンタジーをラノベと呼ばない(しかしラノベ枠で出版されている)』という場合もあるから、このあたりは大変ややこしい。
ともあれ、今回は「ラノベは大人のものになっているか?」という視点のため、ここでは10代20代は無視する。すると、53.33%が読んだことがあると回答している30代男性がトップ、次いで40代男性の45.10%が続いている。
ここから、「30代・40代の男性がラノベを読んでいる」ことは確かだと言える。
つまり10年前の2013年時点で言われていた通り、30代男性が中心だという話に信ぴょう性が出てくるのである。当時30代の男性が今の40代なのだから。
次に注目したいのは、30代女性37.58%・50代男性38.41%・60代男性35.76%と並んでいることだろう。年齢が上がるにつれて、「ラノベを読んだことがある」と答えた割合は減っているが、50代以上の男性は30代女性と同程度に読んだ経験があると言っている。
ここから、「女性より男性の方がラノベを読むのでは?」という仮説が生まれた。
男性の方が好むかどうかはまた別の調査を見ないと分からないため、ここでは仮説として一旦置いておく。検証がめんどくさい。
3.では、「ラノベ市場」は変わったのか?
ここまでの情報を整理してみる。
以上を見て結論を出すとすれば、
「ラノベは今や中高生だけのものではなく、大人まで楽しめるコンテンツ」ということではないだろうか。
ラノベは、小説ほど敷居が高くなく、気軽な娯楽として楽しみやすいのではないだろうか。
また、アニメ化やコミカライズ化された作品の原作を読もうとしてラノベに辿り着く場合も想定できるため、そういう意味では間口が広いとも考えられる。
つまり、ラノベ市場は変わったのだ。
それは単純な読者の高齢化ではない。
かつて10代の若者向けだったジャンルから成長して、10代から40代まで楽しめるコンテンツになってきた、といえるだろう。
<おまけ>
関連して興味深い論文があったため、ここで紹介する。
大衆向けになってるのか?とそう思ったあなたは、是非ちらりとでも読んでみるといいかもしれない。
なろうは果たして「女性向け」となってしまったのか②
1.ランキングの調査方法
さて、昨年9月に「なろうは果たして「女性向け」となってしまったのか」という記事を書いた。
既に4ヶ月が過ぎ去ろうとしていることにも、
2024年1月が半分終わることにも驚愕している。
話を戻そう。
前回は、詩とエッセイ以外のジャンルで女性向けと判断できる作品は、42.8%だった。では、今月はどうだろうかとふと思ったため、自分の好奇心を満たすために調査してみた。
1.ランキングの調査方法
ランキングの確認方法は前回と同じ。今回も全件を確認しているとさすがに頭がおかしくなってしまうため、条件は以下の通りとした。また、特定作品の宣伝などを行う意図はないため、作品タイトルは伏せて集計結果だけを掲載する。こちらも前回と同様である。手抜きではない。
- 各ランキングの「月間」で比較する
- 各ランキングにおける「1位~10位」を対象とする
- タイトル・あらすじから判断できる主人公または主役級の人物で判断
- 悪役令嬢モノ、女性が主役の恋愛モノ(婚約破棄、偽装結婚含む)は女性向けとして定義
- TSモノは元々の性別で判断(元の人格が残っていると判断できる場合)
2.月間ランキングBEST300
結果:聖女×2、ご令嬢×3、婚約モノ×2、伯爵夫人、侍女、婚約破棄
という結果になった。未だに根強い「婚約破棄」だが、「愛されました・婚約しました」も並んできている。そして、例に漏れずご令嬢と聖女さまが強い。伯爵夫人はほぼご令嬢モノと見なしているが、夫人なので別枠とした。
女性向けほぼ100%としか言いようがない。
いいや、この結果だけでは分からない。分からないということで、もう少し見てみることにしよう。
3.ジャンル別月間ランキング
異世界(恋愛):女性向け90%、男性向け10%
やはり強いのは「令嬢」「聖女」あたりである。そして、それらと「婚約」が絡んでくるのが、もはや定番となっている。「婚約」が破棄されるか、求婚されて繋がるのかは分かれるところだが、ぶっちゃけ属性は同じである。その分かれ道で個性を出すべきだろう。
1作品のみ男性主人公のものだったが、それでも聖女さまから求婚されてという流れのため、属性的にはあまり違いはなさそうである。
現代(恋愛):男性向け100%
前回に引き続き「美少女に」「俺だけが」という鉄板ネタが多い。やはり受けが良いのだろう。自分だけを見てくれる天使のような美少女というのは、男にとって永遠の夢であり理想なのである。というわけで、「俺に注目する美少女」という属性は外せない。
ハイファンタジー:男性向け80%、女性向け20%
「おっさん」「幼女」「聖女」あたりがキャラクターとしてはブームのようだ。ついでに「スキル(ギフト)授かり系」と「追放」がまだ強い。やや女性向けかと思われる作品も発見したが、男は幼女も好き男性向けかどうかは読まないと分からないところである。
ローファンタジー:男性向け100%
このあたりは男性向けが強いようだ。ヒロインの属性に聖女なり令嬢なりは出てくるが、だからといって女性向けの展開ではないだろう。そういえば、最近はあまりハーレムモノがランキングを埋め尽くすこともないが、みんな一途になってしまったのだろうか。
純文学:男性向け80%、女性向け20%
前回よりも分かりやすくなっていたように思う。ところで、可愛らしい娘よりも醜い娘や身代わりを嫁がせようとするパターンは漫画広告でもよく見る気がする。
ヒューマンドラマ:女性向け90%、男性向け10%
前回同様、ヒューマンドラマとして結婚など恋愛の要素が強く、そもそも「人間関係はヒューマンドラマである」とした場合、何でもありなジャンルでもある。今回の確認では、ほとんどご令嬢モノという結果になった。相変わらずの人気である。
歴史:男性向としたけ80%、女性向け20%
前回のようなタイムトリップというよりは、「〇〇が(歴史上の人物)××だったら」「歴史上の人物になったら」というパターンになっていた。歴史ジャンルが実は一番流行りが変わりやすいのかもしれない。これは、なかなか大きな発見である。たぶん。
推理:女性向け100%
推理モノは現在アニメ化している作品がトップを走っており、その影響なのか完全女性向けに支配されていた。宮廷モノ、悪役令嬢モノが多く、むしろ二強となっている印象である。
ホラー:女性向け40%、男性向け60%
意味が違う怖さが混ざっている気もするが、きちんといわゆる「心霊モノ」も組み込まれていた。カクヨムから書籍化した例のホラーや間取り図の件など、ちょっとしたブームになりやすいホラージャンル。小説とは相性が悪いなどと一部SNSで言われていたこともあったが、未だに読み物として人気のジャンルだと思われる。
アクション:男性向け100%
前回「アクションモノは男性のものだ!とまでは言わないが、結果的に男性向けが多いという結果となった」と記載したが、完全に男性向けとなっていた。仮説が立証されたような気分である。とはいえ、ニチアサが好きな女性も多く、アクション俳優の人気で考えると「男性向けを好む女性向け」もあるかもしれない。主に顔ファンかもしれないが。
コメディ-:女性向け60%、男性向け40%
聖女と悪役令嬢の多いこと多いこと。やはりどうにも根強い人気があるのだろうと思わせられる。男性主人公であったとしても、ヒロインや周辺のキャラクターがその属性を持っている場合が多そうだ。
VR:女性向け30%、男性向け70%
一部設定資料としての読み物が入っていたが、男性向け作品の設定まとめのため男性向けに分類した。こちらは前回は半々だったが、男性向けが上回る結果となった。
宇宙:男性向け100%
こちらも引き続き男性向けが占めていた。特にこのジャンルに限らないが、しれっとNTRモノが入っていることが多いようだが、それも流行りなのだろうか。昔は特殊性癖扱いだったような気もするが、なかなか気軽に寝取れる読めるようになったようだ。
空想科学:男性向け80%、女性向け20%
ところで「百合」は女性向けか男性向けか、どちらなのだろうか。男の娘ジャンルと似たような解釈が発生するような気がする。百合は主に男性向けだと思われるが、男の娘は男性向けの場合もあるが女性向けとしてBL扱いの場合もある。迂闊にどちら向けとは言えなさそうな気がしてきたので、あまり触りたくない、いや、有識者に判断は委ねたい。
パニック:男性向け100%
前回はVRとゾンビの二極化という結果が出ていたが、今回はゾンビが強かった。やはりパニックモノとなれば、ゾンビ。ゾンビといえばパニックものなのだろう。パンデミックモノだったとしても、ただの感染症よりはゾンビモノの方が話を広げやすそうな印象があるため、ゾンビの強さは仕方がないのかもしれない。
童話:女性向け80%、男性向け10%、他10%
前回は「ドラゴン」絡みの話が多く見られたが、今回は「夢食い(バク)」が食い込んでいた。確かに童話っぽさある。ちょっとした流行の機微を見るためにちょうど良いジャンルなのかもしれない。
詩:他100%
前回同様、ジャンルの傾向上、主人公がハッキリとしない、明確なストーリーのない作品が多いことから「他」に分類した。
エッセイ:他100%
上記に同じく。
その他:女性向け40%、男性向け60%
他ジャンルに女性向けが移動したのか、こちらは男性向けが多い結果となった。そもそも「その他」ジャンルの使いどころは難しいため、特定ジャンルで埋もれそうな場合の避難所になっている可能性を考えれば妥当ともいえる。
今回、女性向けと判断できる作品は39.4%となった。
もしかして男性主人公の女性向け作品が爆増した可能性も否めないが、意外と前回よりも下がったという結果になった。
定点観察をすれば何か傾向が見えそうな気がする。
ついでに、もっと深く中身を見てから分類をすれば結果は変わるだろうが、面倒くさいのでそのうち気が向けば何かしたいところである。
なろうは果たして「女性向け」となってしまったのか①
さて、最近の小説家になろうは女性のものになってしまった、という話を聞いたことがあるだろうか。少し前からそのような話が出ていたことをふと思い出したため、真実は如何に、と思って検索しようとしたのだが、

検索サジェストから漂う不穏な空気が既にすさまじい。
ちなみに現時点(2023/9/20 0時)の検索結果は以下の通りである。

もうこちらのリンクなり何なりを紹介するだけにして、記事では扱わなくてもいいのではなかろうかという気持ちにさせてくれるこの並び。
しかし、それでは単純に検索の手間を省くだけの記事になってしまうため、ここからはリンク先の内容やSNSの反応をまとめる――などという、まとめブログや5chまとめ垂れ流しyoutube動画のようなやり方ではなく、個人の独断と偏見のもとできちんと考察していくことにしよう。
1.ランキングの調査方法
まずはランキングを確認してみようと思う。本当にランキング入りしている作品が、女性向けばかりになっているかどうか、である。さすがに全件を確認していると頭がおかしくなってしまうため、条件は以下の通りとした。なお、真偽のほどが不透明になってしまうが特定作品の宣伝などを行う意図はないため、作品タイトルは伏せ、集計結果だけを掲載する。
- 各ランキングの「月間」で比較する
- 各ランキングにおける「1位~10位」を対象とする
- タイトル・あらすじから判断できる主人公または主役級の人物で判断
- 悪役令嬢モノ、女性が主役の恋愛モノ(婚約破棄、偽装結婚含む)は女性向けとして定義
- TSモノは元々の性別で判断(元の人格が残っていると判断できる場合)
2.月間ランキングBEST300
結果:悪役令嬢、転生者♂×2、没落令嬢、子爵令嬢、伯爵令嬢、王女×2、聖女、悪役令嬢
というわけで、ほぼご令嬢が占めている結果となった。既に女性向け80%であり、検証開始1分で結論が出たようなものだが、もう少し見てみよう。
3.ジャンル別月間ランキング
異世界(恋愛):女性向け100%
これはもはや言わずもがなである。「溺愛」パターンが多いことから、「私だけを愛してほしい」の路線なのだろうということが窺える。
現代(恋愛):男性向け100%
「美少女に」「俺だけが」という鉄板ネタが多数見受けられた。やはり男としては「俺に注目する美少女」という属性は外せないのだろう。
ハイファンタジー:男性向け90%
「おっさん」と呼ばれる主人公がちらほら出ている。書き手がそのくらいの年齢なのか、それとも若年層的に「やる気ないけど実はできるオッサン」が人気なのだろうか。
ローファンタジー:男性向け80%
ここにきて、TS百合は果たして百合として認定していいのか問題が出てきた。見た目だけはそうなのだろう。ひとまず男性向けとしておく。これは男の娘問題でも同様である。
純文学:男性向け50%、女性向け30%、他20%
男女双方が主役、あるいは不明の作品があることは純文学ならではの特徴かもしれない。ある意味でバランスが良く、明確に男性向けの傾向があるとは言えないが、便宜上の分類で当てはめた。
ヒューマンドラマ:女性向け70%、男性向け20%、他10%
ここにくると短編が多くなってくるため、一時的な傾向だろうとは思われる。また、ヒューマンドラマとして結婚関連の話も入っており、恋愛の要素が強いものもあったことから、このジャンル自体が絶妙な立ち位置だと思われる。
歴史:男性向け80%、女性向け20%
学生やリーマンが戦国時代にタイムスリップ!という流れはよく見る。メインが歴史である以上、強いて女性向けとは思えないものの恋愛が絡む女性主人公の場合は便宜上は女性向けとする。
推理:女性向け90%、男性向け10%
意外にも現代社会ではなく宮廷モノが多く、主に侍女やメイドといった従者側の立場で推理する流れが目立つ。
ホラー:女性向け60%、男性向け30%、他10%
意外だが、確認時点ではホラーと恋愛、という組み合わせが多いようだった。完全に余談だが、男性主人公は「最愛の彼女がバケモノだった」パターンが多いが、女性主人公は「バケモノが最愛の彼になる」というパターンが多い気がする。
アクション:男性向け80%、女性向け20%
アクションモノは男性のものだ!とまでは言わないが、結果的に男性向けが多いという結果となった。
コメディ:女性向け70%、男性向け30%
何はともあれ、女性主人公がほぼ全て「〇〇令嬢」だった。伯爵令嬢から悪役令嬢まで、とにかく令嬢とつければ良いと言わんばかりに令嬢祭りである。確かに共通認識が出来上がっているため、導入もさくっと行えて良いには違いない。
VR:女性向け50%、男性向け50%
生き物ではないものが主役のものがあったものの、キーワードが「男主人公」だったため、そちらで分類した。SFジャンルはよく衰退している、本来のSFではないという意見を見るが、少なくとも現在のランキングを見る限りはVRMMOがメインとなっているため、言わんとしていることは理解できる。わざわざVRで別枠にしているのがその理由かどうかは不明だが、サイエンスファンタジーを求めている場合は難しいところだろう。
宇宙:男性向け100%
SFジャンルの一環だが、ほとんどがゲームの話、あるいはそれに付随する話のようだった。こちらもVR同様、サイエンスファンタジーとしての古き良きを求める場合は少しズレが生じる恐れが高い気がする。とはいえ、VRと合わせて時代の流れも感じられるところではあった。
空想科学:男性向け100%
書籍化作品がほとんどを占めていた。他のランキングよりもその傾向が強く見えたことから、固定ファンの存在が見え隠れしているように思える。
パニック:男性向け70%、他20%、女性向け10%
こちらは、VRとゾンビの二極化だった。しれっと異世界モノが入り込んでいるため、SFというジャンルで見ると絶妙なバランスに見える。
童話:女性向け60%、男性向け20%、他20%
流行りなのかそういう傾向があるのか、とにかく「ドラゴン」絡みの話が多く見られた。確かに童話に出てくる生き物かつFT設定にも耐えうる存在としては適しているように思える。
詩:他100%
ジャンルの傾向上、主人公がハッキリとしない、明確なストーリーない作品が多いことから「他」に分類とした。
エッセイ:他100%
上記に同じく。
その他:女性向け80%、男性向け20%
異世界モノ、悪役令嬢モノが目立つ。分類に迷った結果というよりは、埋もれ防止なのではないか。ともあれ、女性向けのものが男性向けを大幅に上回った。
詩とエッセイ以外のジャンルで女性向けと判断できる作品は、42.8%となった。前月分と比較しなければ何ともいえないところではあるものの、今まで主流が男性向けの作品であった場合は、「増えつつある」という印象を持ったとしてもおかしくないのではないだろうか。
実際にランキングを確認していると、「〇〇令嬢」「婚約/結婚」「溺愛」といった文言があらすじ・キーワード共に散見され、女性向け作品が多いという印象を受けた。
ぶっちゃけ
令嬢多いな 女性向けが多いと感じたことは確かである。
4.結論
ランキングにおける女性向け作品は42.8%であり、半数近くを占めている状態であった。
「増えている」かどうかについては比較ができていないため、不明だが、そう感じるだけの理由は確かにあるといえる。あと、ランキング調査は恐ろしく面倒くさい。
次回は別視点から確認できればと思う。
全然そんなことはなかったが、移り変わりの情報を記事にした。
WEB小説:ご令嬢の結婚あるある②
さて、いつぞや「WEB小説:ご令嬢の結婚あるある①」でも触れたが、ご令嬢の結婚に関するあるあるは割と多く散らばっている。前回は、主にご令嬢と結婚相手との関係性や結婚の流れから眺めてみたが、今回は「ご令嬢その人」に関するあるあるを見ていこうと思う。
1.「悪女」にされがち
まずまずよく見かける設定としては、主人公たるご令嬢が「悪女」とされているパターンである。それも単なる性悪女というわけではない。めっちゃ男好き、男癖が悪いというものが多い。これにより、「こんな女……」と侮蔑していたり、まともに話を聞こうとしなかったり、という結婚相手側のひどい態度の裏付けができる。大抵は噂話が発端なのに全然身辺調査しねぇのか?という気持ちは確かにある。
そこはそれ。ご令嬢モノあるあるである。婚約破棄時のイジメ行為やら浮気行為やら然り、裏付けは取らないのが貴族の嗜みなのだろう。
そんな女でも政略結婚で仕方ないんだというポーズで始まり、というお決まりのパターンであっても、ご令嬢側はレパートリーが豊富だ。「私に無関心なら趣味を楽しめるな!?」と生き生きするパターン、「ああ、どうしてこんなことに」と嘆くパターン、「いいの、私は。仕方ないもの」と諦めているパターン。いずれにしても、最終的には愛される方に回ることが多いため、テンプレ展開の場合は安心感がある。
2.なんやかんやで誤解は解ける
最後の最後までご令嬢が誤解されたままでバッドエンド……ということもないわけではないのだろうが、おおよそ人気が出るのは「きちんと誤解が解け、ふたりの距離が縮まる」パターンではないだろうか。結婚相手側が気付いても言わずにいるせいで、ご令嬢が誤解されたままだと誤認するというややこしい誤解のループに陥る場合もあるにはあるが、その場合はご令嬢が現在の生活を満喫していることが多い。
メンタルが強い。
誤解の解け方自体は、ざっくりまとめると以下の通りである。
①「一緒に過ごすうちに疑問を持ち、自ら調べた」
②「性行為を仕掛けたら、本当は経験がないと判明した」
③「悪い噂を流した者やらご令嬢をいじめている相手を知り、真実を知る」
①については、最初から身辺調査をきちんとしていればいいのでは?という気持ちもあるが、所詮は女に興味がない男だったという設定であれば意味が分からないでもない。例えば、「贅沢三昧と聞いていたが、なぜか手が荒れているな……?」など、王侯貴族かつ男性としてはなかなか珍しい着眼点を持っている場合もあって面白い部分でもある。これがバカなら、汚いな、くらいで終わりそうなものである。
②については、R18系になってしまうが大抵「男遊びが激しい女だから」という理由で手荒に扱って後悔するところまでセットだったり、実は経験がないのだと気づいて手を出せなくなったりと分岐はあるものの、割とそこで仲が深まったり距離が縮まったりする一イベントになりやすい。相手の女が男好きだからって手荒にしちゃいかんぞ。とは思うのだが、好きな相手にめちゃくちゃにされたい!という女性作家の願望であれば何も言うことはないのである。
③については、ある意味では正統派だろう。真実を知り、後悔を経て、懺悔の気持ちと共に悪役を断罪してハッピーエンド。シンプルに正攻法である。分かりやすいからこそ、そこに至るまでのステップでどう魅せるのかが作家の腕の見せどころになりそうだ。
3.実は実家でひどい目に遭っていた
これは妾腹であったり、異母姉妹であったり、目や髪の色・スキルなどで差別されていたり、理由はさまざまだが「ご令嬢の実家こそが敵」というパターンである。
姉妹で扱いに格差がある程度ならまだしも、使用人として扱われていましたという展開もよく見るものである。その点はもう古典的であり、いっそシンデレラだと思えば分かりやすい。
それでもご令嬢は真っ直ぐに育っている。あるいは、そのためにひどく卑屈になってしまっている。もしくは、そのせいで心を深く痛めている──ということだが、それは結婚相手によって癒される、または結婚相手を癒すための特性になるため、いずれにしても必要な悪役であるといえる。
ざまぁ展開とも呼ばれる「スカッとモノ」でも、姉妹のいずれかに仕返しをする類の話はちらほら見られるため、需要はあるのだろう。読み手は主に主役であるご令嬢に感情移入するのだから、当然といえば当然である。
4.本当は大層美しい
とにかく主役である以上は美しいのである。
と、一言で終わらせるのもあれだが、そうとしか言いようがない。
地味な見た目であっても少し手を入れてやれば、もう絶世の美女!
ひどい格好をしているが美しく着飾れば誰もが振り返る魔性の女!
素顔を隠し続けていたが、その下には目を瞠るほど美しい顔が……!
──と、どのパターンでもそれほど大差ない。主役は常に美しくなければならない。その美しさの基準をどこに置くか、というだけの話である。中にはご令嬢の心の清らかさや優しさを描写しているものもあるが、例えばチビでブサイクで貧乳で……なんてパターンはない。チビや貧乳くらいはあるだろうが、ブサイクはないと断言してもいいくらいにないのではないだろうか。作中でブサイク扱いされている場合、例えば髪を染めればいいだけ(例:赤毛は可愛くないという価値観)など、お手軽変身マジックが発生する。
どう取り繕ってもドレスが似合わず、誰が見てもブサイクだが、それでも結婚相手に愛されるパターンはあまり見られない。
なお、ここでは世間的に恐れられている種族のご令嬢について、その容姿ごと受け入れるという場合は含まない。だってそれはもう性癖だもん。白雪姫の王子が、遺体であるからこそ彼女を引き取ろうとしたようなものである。
5.恋愛についてはド素人である
恋愛初心者どころか、そもそも入門編にすら触れたことがないパターンも多い。初恋くらいはしたことがあるものの、告白した・されたことはないという段階だ。
これはご令嬢の性格パターンは問わず、基本的に「恋愛? 死ぬほど経験してますわ。何でもお聞きになってくださいませ」ということはない。手が触れた程度でもドキドキするような甘酸っぱい思春期真っ盛り少女か、他の男とは違う……心がときめくのはあなただけ!な大人の女に分かれる気がする。
何なら「男の人を異性として意識したことないですね!!」くらい、もう清廉潔白というよりはまだ幼児だろくらいまっさらなパターンもある。
さて、今まで触れてきた内容は個人の全く適当な感想でしかない。ここに当てはまったからといって良いだとか悪いだとかいうものではない。肝心なのは、どういう経緯を経てどうなっていくのかという物語の流れと、それを描き切ること、そしてそのための描写である。
「あるあるw」「それわかるw」くらいのテンションでお楽しみいただきたい。
創作界隈あるある:「1点評価」と「ブクマ外し」問題
1点評価の入力は悪なのか
さて、「1点評価」問題だが、これはあえて「最低点数である1点」をつけることによって、評価の平均点を下げる行為である。また、商品レビューなどにおいては、「こういうところが残念だったので、☆1です」「腹が立つので☆1です」など、不満を訴える手段として低評価をつけることもある。レビュー・評価をしなければ0点で済むのだが、わざわざ低評価をつけることで相手に、あるいは周囲に訴えているといえる。
評価は本当に正当なのか
ブクマ外しという行為
まとめ
コンテスト情報「カクヨム」

カクヨムの6月開始コンテスト情報を記載
第1回 カクヨム短歌・俳句コンテスト
▼スケジュール
受付期間:2023年6月1日(木)〜 2023年7月10日(月)
結果発表:2023年9月25日(月)
▼募集部門
短歌の部
①一首部門:「5・7・5・7・7」
②二十首連作部門:「連作」となる二十首
俳句の部
①一句部門:定型・季語の有無は不問
②二十句連作部門:「連作」となる二十句
▼賞・賞金
大賞(各部門1名):図書カードネットギフト2万円分
佳作(各部門若干名):Amazon ギフトカード5,000円分
第2回 G’sこえけん音声化短編コンテスト
▼スケジュール
受付期間: 2023年6月23日(金)〜2023年8月31日(水)
読者選考: 2022年6月23日(金)〜2023年9月15日(金)
中間発表: 2023年11月予定
最終発表: 2024年1月予定
▼条件
10,000字以上、20,000字以下
▼募集部門
①「ASMR」
②「ボイスドラマ」
▼賞・賞金
①ASMR大賞(1名):賞金10万円
②SMR優秀賞/ボイスドラマ優秀賞(若干名):賞金1万円
③特別審査員賞(1名):井澤詩織の直筆サイン色紙
④読者特別賞(若干名):G’こえけんオリジナルグッズ
公式自主企画 百合小説
▼スケジュール
受付期間: 2023年6月23日(金)~2023年7月31日(月)
最終発表: 2023年12月予定
▼条件
10,000字以内(6,000字推奨)
※2023年6月23日以降に更新された作品
▼募集部門
①「ライトノベル百合部門」
②「文芸百合部門」
▼賞・賞金
百合カフェアンカーグッズ 豪華4点セット
①マグカップ
②缶バッジ×2
③しおり
④オリジナル同人誌「あんかー百合川柳 2023」